ギラン・バレー日記⑥ 大学病院についての一考察?

(2001.8.29記)

 

~大学病院嫌いの方、是非お読みください

 

実は私は大学病院が嫌いです。そんな私がなんの因果か大学病院に入院する羽目になりました。どんなところが嫌いなのか。入院して変わったのかというお話しです。

 

病院を取り巻いている人種が嫌い!


ただの風邪なのに子供をわざわざ大学病院に連れてくる親。他に難しい病気をもっているのであれは理解できるけど。それに病院に通うのに何時間もかけて来る人たち。

ある日病院で「私は○時間もかけてここまできてるのよ。風邪で具合が悪いから○○先生に早く診てもらえないだろうか?」と看護婦さんに言っていて。でも看護婦さんに「単なる風邪なら近くの病院でも構わないんですよ~」といなされてた。

 

要するにこうゆう人たちにとって大学病院は「ブラント」なんだね。実は病院側もこのタイプの患者には困っているようだ。こういった人たちがいなくなれば病院の待ち時間だって短くなるしね。(この待ち時間も嫌いな理由のひとつ)

でも病院だから「来るものは拒めない」のだって。

 

検査が多い!

 

大学病院に入院するという事は検査だらけの日々を過ごすという風に覚悟しなくてはいけない。気分は「プリズナー」?「モルモット」?

でも入院していろいろな事を見ているうちに、この検査にはちゃんと理由があるのだという気づく。入院していても特に先生が毎日診察にくるわけでない

(顔色は伺いにくるけど)

それじゃあ何を根拠に患者の状態を把握するのかというと「検査」なのだ。検査の数値が全て。

 

例えは私の診断名はギラン・バレー症候群だったのだけれど、最初は「医者の経験」によって推測されていた状態だったわけだ。事実先生たちはこの時点では一度も断定した言い方はしない。それで髄液検査、血液検査でその「証拠」とも言えるデータが出た時に初めて診断がおりるわけだ。

大学病院はこのデータを積み重ねていく事が使命なのだろう。それによって難しい病気も解明されていく。「そんな事は当然知ってる」と言う人もいるかもしれない。私も理解はしていたのだか私が見た限りでは

 

「大学病院では医者の経験よりデータのほうが偉い!」


・ ・・おいおい、素人が断言していいのか?あくまでも私感ですけど。
逆に言えばデータ優先だから「~でなければならない」というマニュアルで動いているという感じも受けなかった。「データ」という証拠があるからそうゆう事もできるのかもしれない。だからたとえ「貧血」でもデータという証拠がなければならないとか。

実はあの時の検査は中止にしてくれましたけどね。

でも本当は取りたかったんだろうなぁ、きっと。

 

でも「検査じゃわからない病気もあるんじゃない?」と思いませんか?

だからここの病院は「できない検査はない!」のだそうだ。

そして検査技師さんたちはこれまた使命感が強い人が多くって、完璧に検査をする事にこだわっている人たちばっかりだ。入院中「ごめん~、もう1回とらせて」と何度言われた事か。 正確な検査データがあるからこそ出来る技なのかも知れない。

 

ところで「自閉症と断定できる検査」ってないのかしら?

聞いてくれはよかったわ。・・イヤミかしら?(笑)

 

信用できない!

 

うちの子供は自閉症です。なので大学病院はもちろん行った事がある。

でもちゃんとした専門医がいる病院なのに、子供に対する対応がひどかったりするのだ。病院側のシステムや看護婦さんの知識のなさに、びっくりしてキレかけた事もある。でも医者に訴えても直らないんだな、それが大学病院だ。

それに医者自体も信用できない。

発達障害という分野ではっきりした答えを出せる医者は、日本ではほんの一握りと言われている。信用できる医者はとても少ないという事だ。ネットでも「大学病院」というと大抵が悪い噂。

 

それにこんなイメージがある。

「新薬とか最新治療を知らないうちにされそう」・・テレヒドラマの見過ぎかなぁ?

 

実は私が受けたのは「保険適用されたばっかりの治療」だっだのだが、ネットで先に情報を知っていたおかげですんなり納得できた。この点は本当に良かったと思う。

でも説明も十分にしてくれず「この治療でしか直らない」という断定的言い方をされたらどうだろう?

同じ治療を受けるのでも、医者を信頼できなくなってしまうかもしれない。
要は治療を受ける側が納得できる説明をちゃんとしてくれるかどうかって事が重要。

ものすごい疑心暗鬼な状態で入院した私だったが、ここの先生たちは事あるごとに説明は欠かさずしてくれたので、早い時期に「ここの病院は大丈夫だろう」と安心できた。

本当に説明は(特に薬の副作用に関して)うるさいくらいしてくれました。

なにせ担当の先生が3人もいてそれぞれが説明してくれるし、看護婦さんまで説明していくのよ。

 

そういえばここの看護婦さんたちは、しっかりした知識をもった人たちが多かったようです。神経内科はデリケートな患者さんたちが多いので、看護婦さんの力量が問われる病棟だからだと思う。

結局あんまり行きたくはないところというのは変わっていないけど、大学病院にはちゃんとした使命があるという事だけは理解できたような気がする。それに今回の病気に関しては、大学病院でなければ出来ないのではないかと思われるケアがたくさんあったように思う。

だから難しい病気の時はやはり大学病院や専門医を選択するほうがいいと思います。
未来の医学の発展のためにもね。それとは逆に大した病気でない時は「信頼できる近所のかかりつけ医」に行きましょうねぇ。