はみだしっ子を発達障害の視点で再読する 3
「残骸を踏む音」
マックスがお墓を見ていたら、おじいさんに勘違いをされてしまい、そこで亡くなった人の日記を預かってしまう。
書いてあった住所に行ってみると、その家の母親は、未成年の家出娘を騙して
売春婦として斡旋しているあくどい商売をやっていた。
4人は日記を彼女の妹に渡して立ち去ろうとしていた時、その母親がアンジーに目を止める。
実はその時、女優として成功したアンジーの母親の息子役のオーディション募集が始まっていた。
そっくりなアンジーなら、オーディションに連れていけば多額の報酬がもらえると思い
4人を引き留めるために、サーニンを地下室に閉じ込めてしまう。
アンジーは、サーニンを助けるために従うしかなく・・・
アンジーは叫ぶ。
「実の母として、ママと呼ぶのを禁じられたのに!
演技で母親役をやる母親に、子供の役を演じて、ママと呼ぶのか?」と。
その後、何とかサーニンを救出して脱走。
【キーワード】
家出
未成年犯罪
子どもを喰いものにする大人
大人が求める子どもの理想像
「そして門の鍵」
何とか逃げたしたが、アンジーの写真はオーディションに送られてしまった。
その後、新聞記事に、アンジーの母親から、アンジーに対して連絡くれとの伝言。
アンジーは何度か母親と手紙のやり取りをする。母親はただ「逢いたい」と言うだけ。
その言葉にアンジーはとまどい、動けなくなる。
そうしていると、どこからか不思議な手紙が、いくつも舞い込んでくるようになる。
少しずつヒントが書いてあり、それをつなぎ合わせていくと、どうやら町はずれの幽霊屋敷からだと。
そこには、以前4人が約束をすっぽかしてしまった男性が、生きながら殺されていた。
そしてグレアムも父親に捜索されていた。
アンジーとグレアムは、サーニンとマックスを幽霊屋敷の主人に託し、逃げずに親と決着をしに行くことを決めた。
そして幽霊屋敷の主人も、自分を抹殺した親族たちと戦う決心をした。
アンジーは母親と正面から向き合って、お別れをした。
グレアムは、父親の暴力に屈しなかった。
そしてふたりは、戻ってきた。
幽霊屋敷の主人シドニーは幽閉され、食欲もなくなり、毎日嘔吐を繰り返していた。
脅しに屈服してしまった自分に対してのふがいなさと後悔・・・
我慢し続ければ、そりゃ吐きますわ。
【キーワード】
親からの自立
血族からの恐喝
自分という存在を消去される