サポートブック4 苦手なもの

(2004.9.30記)

普段はニコニコしてる息子もこんな顔をする時があります。
我が家では、この顔を「困った眉」と呼んでいます(眉間にしわがよるから)

 

息子の場合は、嫌な事があっても「その場でパニックを起こす事」があまりなく
ため込んでしまうタイプです。そして家に帰ってから、怒ったり泣いたりします。
でもまだ家で発散してくれるのであれば良いのですが、不満をそのままため込んで
しまう事もあります。本来なら原因を見つけて解決すれば良いのですが
重度なのでなかなか全ての原因を取り除いてやる事は困難です。

 

ですからこの顔をしている時は、理由はともあれ「大丈夫だよ」「怖くないよ」と
声かけしてやって下さい。理由はわからなくても、自分を事を助けてくれる人がいると
わかれば安心できます。よろしくお願いいたします。

 

突然やってくるもの

 

今1番怖がっているものは、「鳥」です。多分以前怖い思いをしたのだと思います。
鳥は突然飛びたったり、後ろからやってきて(目で確認できない)横をかすめ飛んだりするのでかなりの恐怖なのだと思います。

最近は、道に小さい雀がいても、足が止まってしまいます。
なので鳥がいたら「道を変える」か「身体をおおって『一緒にいくから大丈夫』と言って歩く」ようにお願いいたします。

あとは突然始まる、工事中の音など。

ショベルカーやフォークリフトなどの工事の車を見るのは好きなのですが。
それからトイレのエアータオルの音も怖いみたいで、逃げます。

 

全ての事において突然やってくるものは苦手なので、決まっている予定は、事前に必ず予告をしてあげると安心できるようです。
ただし何ヶ月も後の説明を理解する能力はまだないようなので、家では「これからの予定」と「明日の予定」を説明するようにしています。
もちろん予定が変更になった場合は、なるべく早く予告を入れるようにしています。
予定の変更は、それほど困難ではないタイプだと思います。

 

待つこと

 

時間の感覚が理解しにくい為に、「待つ」という行為はとても苦手です。

息子にとってはの時間の流れは「スケジュールが終了した時点で次のスケジュールが始まる」という「出来事の連続」という感覚なのだと思います。
普通の人が「ひとつの事を終わって、ほっとする時間」は、息子にとっては理解できません。
なので「○分から始めましょう」という形ではなく、「○○が終わったら○○」という
具体的な行動の連続を作っていくよう、家では心がけています。
もしくはキッチンタイマーなどを利用して「これが鳴るまでまってて」といった
「目に見える指示方法」も利用していますが、なかなか理解してもらえない事も多いです。

 

身体のこと

 

見た目には全くわかりませんが、自閉症者特有の身体問題もわずかながらあります。

暑さにとても弱く、そのまま放っておいて、パニックになってしまった事もありました。そういう場合、人気がない涼しい場所でしばらく休ませてやると落ち着きつくようです。
全てにおいて言える事ですが、怒ったりパニックを起こしている時に
対処する人間がそれを見てびっくりしてしまうと、ますます増幅するようで(観察しています)そういう場合は「無駄な声かけはせず」に「落ち着いて」対処するほうが効果的なようです。
ただ息子の場合は、自傷まで引き起こす事は滅多にありませんが。

 

上半身がとても固く、動きがぎこちないので、いろいろな部分で不器用なので
ころびやすくかったり、身体バランスが悪かったりします。